【健康診断】 貧血検査「赤血球数(RBC)」基準値、数値が少ない場合と多い場合
健康診断の項目の一つでもある血液検査での貧血検査、赤血球数(RBC)ついてです。赤血球数(RBC)の数値は少ないと貧血になり貧血が酷くなると白血病などの悪性の病気も考えられます。増えすぎても血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなります。赤血球数(RBC)を基準値にするためにどんな食材がいいのか?オススメの運動などを紹介します。
健康診断では基本、次の項目を行います。
- 赤血球数(RBC)とは
- 赤血球数(RBC)基準値
- 赤血球数(RBC)何の病気がわかる?
- 赤血球数(RBC)が多い場合
- 赤血球数(RBC)が少ない場合
- 赤血球数(RBC)の検査で注意すべき点
- ~赤血球数(RBC)値を基準値にするために~
- 赤血球数(RBC)値を増やす方法
- オススメの栄養素と食材
- オススメ運動
- 最後に・・
赤血球数(RBC)とは
赤血球数(RBC)が少なくなった状態を貧血症、逆に多すぎると多血症(赤血球増加症)の疑いがあり全身状態を調べる検査です。
赤血球数を知ることで、酸欠状態ではないのか?異常な疾患はないのかと知る目安となります。
赤血球は脂質とタンパク質からなっている
赤血球は生理機能に不可欠な脂質とタンパク質からなっています。
酸素の豊富な血液を肺から受け取った酸素を全身に送る時に、体内で発生した不要となった二酸化炭素を全身から回収して肺に戻し体外へ排出する役目をおこなっています。
赤血球は重要な役割を果たしてくれてます。
赤血球の寿命
赤血球の寿命は、骨髄が新しい赤血球を送り出してから100~120日間かけて体内を循環します。
献血が3~4ヶ月に一度しかできないのは、そのためです。
赤血球数の正確な数値を知るためには
赤血球数は、現在では自動血球計数器によって測定されます。
赤血球数の正確な数値を知るためには、何度か検査を受ける必要があります。
急な貧血や著しい貧血の場合は、重い病気の可能性があるので注意が必要です。
* 赤血球数の検査はヘモグロビン・ヘマトクリット・赤血球指数(MCV、MCHなど)の結果とあわせて貧血の原因を調べるために使用することが多い検査です。
赤血球数(RBC)基準値
赤血球数(RBC)基準値
男性は4.10~5.50
女性は3.80~4.80
男性の基準値
基準範囲:400~539
要注意:360~399または540~599
異常:359以下または600以上
女性の基準値
基準範囲:360~489
要注意:330~359または490~549
異常:329以下または550以上
年齢別基準値
20〜39歳 男性:431〜566 女性:382〜487
40〜49歳 男性:421〜548 女性:369〜493
50〜59歳 男性:410〜544 女性:380〜496
60〜69歳 男性:399〜542 女性:376〜507
女性と男性では基準値が違う
女性は、男性と比較すると低値で、10~15%ほど低値です。
特に思春期~成年期に生理がある時期は、この差がもっと大きくなります。
妊娠中の女性は基準値の範囲内で低めの数値となります。
貧血の診断基準
赤血球数が、男性で400、女性で350より低値のとき、貧血と診断します。
男性で650、女性で600より高値のとき、多血症と診断します。
* 喫煙者は高くなります 。
赤血球数(RBC)何の病気がわかる?
各種貧血
鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、巨赤芽球(きょせきがきゅう)など
再生不良性貧血
白血病、妊娠など。
鉄欠乏性貧血
ビタミンB12欠乏性貧血・溶血性貧血・再生不良貧血・腎不全などの可能性がある
*ひどい貧血の場合は、白血病などの悪性の病気であることがあります。
その場合、白血球数、血小板数、白血球分類などの検査を行います。
鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)とは
溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)とは
巨赤芽球(きょせきがきゅう)とは
再生不良性貧血(さいせいふりょうせいひんけつ)とは
白血病とは
赤血球数(RBC)高い場合
多血症や睡眠時無呼吸症候群といった病気などがあります。
多血症とは
睡眠時無呼吸症候群とは
赤血球数(RBC)が多い場合
・正常値よりも高値の場合には、 多血症 脱水 ショック などの可能性があります。
*多量の嘔吐や、下痢・発汗によっての脱水症状、ストレスによっても高値となります。
・赤血球が多い場合、血栓ができやすくなるため心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすい危険があるのです。
*赤血球が多い場合、お水をよく飲んで、鉄分が多いものは出来るだけ避けましょう!
心筋梗塞とは
脳梗塞とは
赤血球数(RBC)が少ない場合
貧血は 赤血球数だけで判断しない
赤血球数(RBC)が少ない場合、貧血が考えられますが、貧血は 赤血球数だけで判断されるのではありません。
ヘモグロビンやヘマトクリットの検査結果と合わせて総合的に判断します。
赤血球数やヘモグロビンの量が減少すると、血液が酸素を全身に送る機能が低下するため、あらゆる臓器や組織が酸素不足の状態となり、 疲れやすい 息切れ 頭痛 をはじめとしたさまざまな貧血症状が現れます。
赤血球恒数は3種類
貧血の種類を診断することができる赤血球恒数 赤血球恒数には3種類があります。
・平均赤血球容積(MCV) ヘマトクリット÷赤血球数で算出するもので、
赤血球の平均の容積つまり大きさがわかります。
・平均赤血球色素量(MCH) ヘモグロビン量÷赤血球数で算出するもの
1個の赤血球に含まれるヘモグロビン量の平均値が得られます。
・平均赤血球色素濃度(MCHC) ヘモグロビン量÷ヘマトクリットで算出するもの
*一定量の赤血球の中にどれくらいのヘモグロビンがあるかがわかります。
赤血球数(RBC)の検査で注意すべき点
1回の検査で完璧な数値はわからない
赤血球数(RBC)の検査で注意すべき点は、
1回の検査で、完璧な数値はわかりません。
*何度か検査を受けて、正確な数値を出すのが大切です。
また、病気以外でも、月経異常や妊娠中の場合でも正常値よりも低くなることがあるので、赤血球数の血液検査で異常が判明したら再検査で正確な赤血球の数値を出し、
それでも赤血球数の異常が認められれば精密検査を受けて貧血の原因を明確にするのが大切です。
*白血病などの悪性の病気である可能性もありますので、白血球数・血小板数・白血球分画・骨髄穿刺(こつずいせんし)などの検査を行なう事もあります。
:貧血は軽く思われる事も多いですが、放置すると大変な事になるかもしれないので、
貧血を軽く考えずにしっかりと検査することをオススメします。
~赤血球数(RBC)値を基準値にするために~
赤血球数(RBC)値を増やす方法
貧血の主な原因は、鉄分をはじめとするミネラルやその他の栄養素の摂取不足です。
低いヘモグロビン値と低い赤血球数は、バランスの悪い食生活から栄養不良になります。
また、赤血球数の低下とともに白血球数の増加が見られる場合は、白血病のような疾病も考えられます。
貧血には銅を取る
銅も必須ミネラルの一つです。銅は鉄と赤血球を結びつけ、ヘモグロビンを生成します。
葉酸を十分に取る
ビタミンB9 としても知られる葉酸は、赤血球の生成を助けます。葉酸が減少すると、貧血を起こしやすくなります。
*1日に0.1~0.25mgの葉酸を取りましょう。
適齢期の女性には、1日に0.4mgの量がいいそうで、妊娠中の女性には、0.6マイクログラムを取るのがオススメ。
葉酸は健全な血液細胞の生成を助けるだけでなく、DNAの働きを通して、細胞の構成要素(アミノ酸や核酸)の生成や修復にも大きな役割を果たします。
ビタミンA(レチノール)を取る。
ビタミンAは、ヘモグロビンを生成するのに十分な鉄と赤血球を合わせる役割をします。
オススメの栄養素と食材
鉄分を含む食品
銅を含む食品
葉酸を豊富に含む食品
ビタミンA(レチノール)
ビタミンC
オススメ運動
どのような運動も効果的です。
特にウォーキング、ランニング、水泳といった有酸素運動がオススメです。
*運動は赤血球の生成に重要な役割を果たしてくれます。
下記の記事を参考に自分に合った運動を探してみて下さいね。
最後に・・
・赤血球数の正確な数値を知るためには、何度か検査を受ける必要があります。
検査をする際の注意!
赤血球数(RBC)をする場合、検査当日の飲食は、普通でかまいませんが、健康診断では他の血液検査も一緒にするので、正確な数値が出るよう、空腹時採血(10時間以上の絶食)を勧めらています。採血のある日の食事摂取に気をつけましょう。
*鉄分や銅など食事で取れない栄養素は市販のサプリメントを利用して取りましょう。
今回は 【健康診断】 貧血検査「赤血球数(RBC)」基準値、数値が少ない場合と多い場合について
最後までお読みいただきありがとうございます。