【健康診断】血中脂質検査「中性脂肪」数値高すぎても低すぎても悪影響
健康診断の項目の一つでもある血液検査での血中脂質検査、中性脂肪についてです。
中性脂肪は健康診断でもよく引っかかる項目の1つですよね。
中性脂肪の数値は少ないほどいいイメージですが、少なすぎても増えすぎても悪影響になってしますのです。
今回は 中性脂肪の数値が低い場合と高い場合のなりやすい病気、中性脂肪とコレステロールとの関係、中性脂肪を基準値にするために効果的な食品、避けたほうがいい食材、オススメの調理法、オススメの運動などを紹介します。
健康診断では基本、次の項目を行います。
- 中性脂肪とは
- 中性脂肪の基準値
- 中性脂肪が高くなる原因
- 血液検査での中性脂肪で何の病気がわかる?
- 中性脂肪が低い場合
- ~ 中性脂肪を基準値にするためには~
- 中性脂肪を基準値にするために注意すること
- 中性脂肪を基準値にするにはどんな食材がいいの?
- 避けたほうがいい食材
- オススメの調理法
- オススメ運動
- 最後に・・
中性脂肪とは
中性脂肪は、トリグリセライド(TG)とも言います。
中性脂肪は、食事から摂取した栄養のうち、体内でエネルギーとして使われる脂肪のことをいいます。
中性脂肪は脂質だけではない
食物の中で中性脂肪となるものは、脂質だけではありません。
炭水化物やタンパク質にも関係があって中性脂肪になるのです。
中性脂肪は運動のエネルギー
中性脂肪は直接食事から取り入れる以外でも肝臓で合成されて、糖質(炭水化物)を摂り過ぎて使われずに余った分は皮下脂肪や内臓脂肪として溜められています。
溜められ中性脂肪は、運動するときには、身体を動かすエネルギーであるまず糖質であるブドウ糖が使われますが、ブドウ糖が不足するとブドウ糖を補うためのエネルギー源として働いて中性脂肪が使われます。
中性脂肪は、運動するときのエネルギー源として必要なんです。
中性脂肪はなくてはならないもの
また、体温を一定に保つのに「脂質異常症」と言われる生活習慣病で増え過ぎると困りますが、なくてはならない重要な役割をしてくれています。
中性脂肪は人間の身体にとってなくてはならないものなのです。
・脂質とは
脂質はもちろん脂分ですが、体内で吸収される時は、脂肪酸とグリセロールとに分れて中性脂肪となるのはグリセロールです。
・炭水化物とは
主食である米、パンや麺類などの小麦粉が炭水化物の代表ですよね。
炭水化物は腸内でブドウ糖に変化して、脳や筋肉によっての栄養となるのですが、これもブドウ糖が余ってしまうとグリコーゲンとなって、肝臓に溜まって中性脂肪となります。
・タンパク質とは
高タンパク低脂肪な食事は太らないというイメージですが、タンパク質はアミノ酸に分解されて、それがグルコースという脂質になると、肝臓で中性脂肪になります。
脂質異常症とは
中性脂肪の基準値
中性脂肪数値が高い場合
・中性脂肪が150mg/dL以上
脂質異常症(高トリグリセリド血症、 中性脂肪値が高まること)の可能性があります。
* 空腹時の血液中に「LDLコレステロール値が140㎎/d1以上」、「HDLコレステロール値が40㎎/d1未満」、「中性脂肪値が150㎎/d1以上」のいずれかがあれば、「脂質異常症」の病名がつくことになります。
*中性脂肪(トリグリセリド)150mg/dL以上
値はあくまで高血圧、糖尿病、過去に心筋梗塞などがなく、動脈硬化性の疾患を起こすリスクが低い方での基準です。
高血圧等の症状があり、リスクが高いと判断される方の場合には、LDL(悪玉)コレステロールの目標値がより低い値になるので注意が必要です。
中性脂肪が低い場合
・中性脂肪値が29mg/dl以下となった場合は「低中性脂肪血症」と診断されます。
低中性脂肪血症とは
中性脂肪が高くなる原因
中性脂肪が高くなる原因は糖質・脂質が多く含まれている食事の食べ過ぎとお酒の飲み過ぎです。
必要以上のエネルギーの摂りすぎ
必要以上のエネルギーが体に入り、運動不足でエネルギーが消費されないとエネルギーが余り、その余ったエネルギーが肝臓などに溜まり中性脂肪となることで、中性脂肪の値が高くなります。
*中性脂肪が高くなる原因は、一般的に遺伝によるものが3割、食事をはじめとする生活習慣によるものが7割といわれているので、生活習慣を見直すことで、中性脂肪対策はできるでしょう。
アルコールは中性脂肪値を高める
アルコールは、中性脂肪を分解する酵素の働きを低下させるため、中性脂肪値を高める原因となります。
内臓脂肪が多くなるとこの分泌が減ってしまい、より太りやすく、体を老化させる炎症が起き、動脈硬化を起こしやすくなってしまいます。
血液検査での中性脂肪で何の病気がわかる?
中性脂肪が高い場合に疑われる病気
肝臓のおかげで中性脂肪の量はコントロールされているのですが、中性脂肪の値が高くなることで肝臓に負担がかかったり、肝機能が低下すると、皮下脂肪や肝臓などに過剰に脂肪が溜まって脂肪肝になってしまいます。
中性脂肪値が高まるといろんな病気を引き起こす
そして、脂質異常症(高トリグリセリド血症)やメタボリックシンドローム、肥満などへとつながっていきます。
中性脂肪値が高まると、血管内壁の細胞が傷ついて炎症を起こして、動脈硬化を引き起こし、動脈硬化によって色んな病気を引き起こします。
*動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である心疾患(狭心症、心筋梗塞などです)や脳血管疾患(脳卒中や脳梗塞や脳出血などです)を引き起こす恐れがあります。
中性脂肪値が低い場合に疑われる病気
・肝機能の低下
・副腎皮質機能低下症(アジソン病など)
*中性脂肪値が低い状態が続くことで身体の不調を引き起こすこともあります。
栄養不足を甘く見ずダイエットに熱を入れ過ぎることも避けて、健康な身体を保ってください
中性脂肪が低い場合
中性脂肪値が29mg/dl以下となった場合は「低中性脂肪血症」と診断されます。
中性脂肪が低い原因は
・疾患が関係している場合もあります。
例えば、肝機能に問題がある場合、中性脂肪の溜めれない状態になり中性脂肪の値が低くなります。
・食事制限の影響。
脂質や糖質を制限したり、ほとんど食事を摂らなかったりすると、中性脂肪の値も低くなります。
・.過度な運動
中性脂肪の値が低くなる原因の1つです。アスリート並みの運動を繰り返すことによって、溜められた中性脂肪が大量に消費されてしまうので、中性脂肪の値が低くなってしまいます。
・遺伝や体質
遺伝や体質の場合は身体に必要なエネルギーが不足しないように、意識的に脂質を多く摂取するようにしましょう。
* 中性脂肪の値が基準値より低いということは、体内の体温調節にも関係しているため、低体温になったり、冷えが酷くなったりする場合もあります。
*脂肪分に溶け込んで体内を巡っている「脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンDなど)」がうまく吸収されなくなって、肌荒れや抜け毛が悪化したり、免疫力が低下したりすることもあります。
体内にエネルギーが少ない状態なので、「疲れやすい」「しっかり寝ても体力が回復しない」といった疲労を抱えやすくなります。
中性脂肪とコレステロールの関係について
しかし役割が違うんですよね。
中性脂肪は
エネルギー源で、食事から摂取した糖質や脂質のことです。摂取した糖質や脂質のうち、人間が活動するためのエネルギー源として消費されなかった分が、肝臓に送られて余分な中性脂肪は、肝臓などに溜められます。
コレステロールは
人間の細胞膜を作ることや筋肉を作るために必要な脂質で、ホルモンの原材料となります。
中性脂肪とコレステロールは動脈硬化のリスク要因となる共通点があります。
中性脂肪とコレステロール値は反比例しやすい
血液検査をした時に、 中性脂肪値が低いのに、コレステロール値が高いという検査結果がよくありますよね。
中性脂肪とコレステロールの数値は比例しているわけではないのです。
中性脂肪とLDLコレステロールは比例しやすく、中性脂肪とHDLコレステロールは反比例しやすい関係にあるのです。
・中性脂肪値が低いのにコレステロール値が高い状態は、善玉コレステロールが多い状態であるということが考えられます。
・中性脂肪値が低いのにコレステロール値が高いなど、コレステロール値と中性脂肪値のどちらか片方でも異常があった場合、「脂質異常症」と診断されます。
・ 脂質異常症の中でも、HDLコレステロールが低い上に中性脂肪の値が多い場合は特に、動脈硬化症となる可能性が高まるので注意が必要です。
動脈硬化症とは
~ 中性脂肪を基準値にするためには~
中性脂肪を基準値にするために注意すること
中性脂肪値が高い人の注意点
中性脂肪値が気になる方は、糖質・脂質を控えめにした食事などの食生活の改善と適度な運動をすることになります。
*他に果糖の一部は中性脂肪に変わる性質があるものの、果糖には満腹感を感じにくいということから果糖を取りすぎている可能性がるので注意しましょう。
アルコールは、中性脂肪を分解する酵素の働きを低下させるため、中性脂肪値を高める原因となるので注意しましょう。
中性脂肪が低い人の注意点
中性脂肪が低い人は少食だったり、ダイエットによる過度な食事制限をしている場合、一日一食しか食べなかったり食に対して消極的な状態が多いです。
少量でもいいので、まずは朝昼晩と1日3食しっかりと 食べて炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素がきちんと確保できるような食事バランスを意識してきましょう。
*バランスの良い食生活を心がけることで、体内に十分な中性脂肪が生まれ、正常な中性脂肪値まで上げることが出来ます。バランスの良い食事を心がける食べることを心がけてください。
中性脂肪を基準値にするにはどんな食材がいいの?
食物繊維が豊富な食材 がおすすめ
食物繊維(水溶性食物繊維)
・玄米
・おから
・サバなどの青魚
、納豆、
・キノコ類
・海藻類
:根菜類(根っこ野菜)
・ごぼう、
・にんにく
・ニンニク
・玉ねぎ が効果的です。
肉でも種類
・ラム肉
・牛肉の赤身部分
・ささみや胸肉
・オリーブ油
・えごま油
避けたほうがいい食材
中性脂肪を下げるには脂質だけでなく糖質を控える
オススメの調理法
良質な油を使う
ゴマを利用する
ゴマを食べると血液中の中性脂肪が減少させます。色んな料理にごまを振りかけるといいですね。
酢を使う
酢に含まれるクエン酸やアミノ酸には、血液がドロドロになるのを防ぎ、血流をよくする働きがあり、血液中の中性脂肪を抑える働きがあります。
しょうがを使う
しょうがの辛味成分には抹消の血管を開いて血流を良くする働きがあるそうです。
*ゴマやお酢にしょうがなどサラダや色んな料理に加えるだけで中性脂肪が下げれる効果があるので試してください!
オススメ運動
有酸素運動とは
下記の記事を参考に自分に合った運動を見つけて下さいね。
*自分の好みにあったものからやってみてください。
最初は無理のない運動から始めて徐々に時間も増やせていければ良いかもしれません。
最後に・・
中性脂肪を上げないようにするには、必要以上に食べ過ぎないように食生活を気を付けましょう。
1日の摂取カロリーを超えるような日が続くと、余ったエネルギーは中性脂肪に変わります。
お腹いっぱいになるまで食べるのではなく、腹八分目を意識できると良いですね。
注意!
*正確なコレステロール値の測定のためには、空腹時採血(10時間以上の絶食)が推奨されますので、採血のある日の食事摂取の有無は気をつけると良いでしょう。
* 健康診断で異常値を指摘されたら、すぐに専門医で詳しく調べてみることをおすすめします。
今回は 【健康診断】血中脂質検査「中性脂肪」数値高すぎても低すぎても悪影響でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。